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小さな島から始まる、百年の物語

 2020年2月。コロナ禍の中、こんな時代だからこそ「夢」のある挑戦が必要なのだと私たちは信じ、レモンチェッロ(レモンのお酒)造りで未来を拓くプロジェクトを始動しました。
 私たちが目指すのは100年後、孫やひ孫がレモンチェッロを片手に「コロナの疫病が流行った時に造り始めたお酒らしいよ」と言ったトークを楽しむ日常がこの島で続いていることです。江戸時代から続く柑橘の島、周防大島に100年後も柑橘栽培が受け継がれていくように、「生」レモンチェッロを地域の特産品に育て上げたいと思います。そしてそのために、私たちはレモンの樹を植えます。遠い遠い未来のために。

園主 松嶋匡史

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畑から作るレモンチェッロ

江戸時代から周防大島の先人たちが脈々と造り上げてきた石積みの段々畑。

現代において、そのほとんどが耕作放棄地となっています。

そこで、私たちは2008年からこの段々畑を自家農園として再開墾し、レモンやブラッドオレンジ、ライム、柚子等、柑橘類の樹を植え続けてきました。

柑橘産地を創り上げてきた先人たちの想いを受け継ぎ、100年後にもこの島に柑橘の花が咲き続けるよう、未来に繋げていく産業として、私たちは柑橘による酒造事業をこの地で始めました。

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全国280名超の
​バーチャル農業部員と共に

このレモンチェッロは、日本全国から280名超の方々に「バーチャル農業部員」として参加して頂き開発が進められています。

レモンの樹の植樹をはじめ、節目節目で実際に周防大島の自家農園での農作業に参加頂き、単なる観光での訪問を超えた、新たな関係を構築することにも挑戦しています。

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石積み段々畑とレモンの樹

周防大島に残る石積み段々畑へと続く道を切り拓き、先人たちが100年以上前に開墾した石積みの段々畑に柑橘の樹の植樹を続けてきましたが、今では瀬戸内海を望む立派な柑橘畑に少しずつ再生がなされています。

植樹した頃は、幼木だったレモンの樹も今では人の背丈を超えるぐらいに成長し​、立派な果実を実らせています。​​

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10キロから700グラムしかとれない表皮

収穫したレモンを丁寧に洗った後、ピカピカになったレモンの皮を薄く剥いでいきます。外皮の白い部分はえぐみが出てしまうので、厚さ1mmほどの黄色の表皮層だけを薄くうすく削いでいきます。10キロのレモンからとれる表皮はたったの700グラム。日本酒の米の研ぎ具合と同じように表現すると、仕込みに使う部分は「0割7分研ぎ」。大量のレモンが必要となるため、レモン産地だからできるとても贅沢なお酒となります。

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仕込みと整え

削いだレモンの表皮を大量に使い、贅沢にアルコールに漬け込んでいきます。

樽でじっくりとねかせ、時が経つのを待ちます。

香りが十分抽出できたら、レモン果汁と砂糖で仕上げの味に整えていきます。

材料は島のレモンとアルコール、砂糖のみ。

保存料や着色料は一切使用しません。

​味はもちろん、体にも優しい逸品に仕上げています。

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周防大島の歴史と気候風土を
宿したお酒

周防大島の畑から生まれたこの柑橘のお酒は全ての工程において丁寧に丁寧に作られてできています。

100年後の未来の人々にも語り継がれるお酒でありますように。

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